CCUSとは 建設業のマイナンバーカード
普及するほど活用場面は増えていく
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、建設業で働く技能者の資格や就業履歴を業界共通のデータベースに登録・蓄積する制度です。技能や経験を「見える化」することで、適正な評価や処遇改善、キャリア形成の支援を目的としています。
資格・経験はもちろん就業履歴や技能レベルまでデータベースに蓄積し、技能者側は転職の際などの証明が明確かつ容易になり、雇い主側は労務管理、社会保険の手続きなどの効率化を図れるというもので、建設業界のマイナンバーカードとも言われています。
2019年に本格運用が始まり、2025年時点で技能者の約半数が登録済みです。国や自治体では公共工事での活用を原則化する動きもあり、業界全体での普及が進められています。
当初の計画よりは遅れているが確実に浸透中
今後も拡大は確実
技能者登録率
全技能者320万人に対し、2024年11月時点で156.5万人とされ、登録率は約52%とされています。誤差を考慮しても技能者全体の半数弱~約半数強が登録している段階です。
事業者(元請・下請等)の登録状況
約16万8,000社が登録済で、公共工事許可業者全体の約半数にあたります。「公共工事」と考えると少し低いくらいの印象かもしれません。
全体でも一人親方も合わせて約25万社登録済です。
主に中堅・大手企業には浸透していますが、下請以下・零細事業者では浸透に差がある状況です。
普及が遅れている原因は?
2019年導入当初は5年で技能者全員にカード発行を目標としていた
たまに政府がやる、これ意味あるの?という制度設計とは違い、課題は数々指摘されているものの、やろうとしていることやメリットを考えるとゆくゆくはそうなっていくと思っています。
ではなぜ普及が遅れているのでしょう。
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# 01
費用負担の大きさ
これが最大でしょう。技能者1人あたりの登録費用やICカード導入が必要ですし、端末整備費が発生するので中小企業にはそれなりの負担です。
自分のところだけ導入してもよそが導入してなければ意味がないので、当然周りが導入してなけりゃコスパは悪いです。
しかしこれが普及率50%を超えたとなってくると、加速度的に普及するのではないかと予測できます。
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# 02
現場での運用負荷
これは完全に現場の声ですね。あわただしい建設現場で、端末持ってきてICカードかざして、という手間が合理的でないことが多々あるのだと思います。
特に多能工や短期現場では段取りするのも面倒でしょう。もともとやってないことをやるわけだから抵抗もあったことでしょう。
操作を簡略化するとかのアップデートに期待しつつ、現場での理解と努力も期待されているのだと思います。
コンビニの店員さんがレジ操作する前に自分の名札ピッてやるくらい簡単になったらいいですね。
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# 03
サブコン・協力会社の浸透不足
先述でもありますが、導入当初はゼネコン主導で始まりました。下請け、孫請けまで徹底されてなかったケースが多々発生し利用価値も感じられなかったでしょうが、50%を超えた今となっては利用価値は実感できるのではないでしょうか。
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# 04
情報連携の遅れ
これは運営側ですね。
他の資格管理・労務管理システムとの連携不足で「ダブり入力」などが発生する非効率が発生していました。
ゼロにはならないでしょうがアップデートで快適な環境になっていくと思われます。
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# 05
技能者の理解不足
特に高齢技能者や外国人技能実習生が制度を理解しにくく、登録が進みにくいという現実がありました。
お上のいいなりになるのが気に食わないという気骨も想像に難くないですね。無理して先んじる必要もないので、それはそれでよいと思います。
周囲から利用して、本人が便利そうだなと見えたら、ガラケー派がスマホに乗り換えるように理解してもらえるのではないでしょうかw -
# 06
現場評価に結びつかない
とはいえCCUSのデータは客観的な評価で、技術レベルなどのデータを昇給などの基準にしている事業者は少ないようです。
各専門的な現場事情や、社内での貢献といったところは反映されにくいのでそれもやむをえないでしょう。
なので、安定的に企業で働く技能者にとっては転職でも考えない限りただ煩わしいだけ、といった点でモチベーションがあがらない、ということもあるかと思います。
ここは入札できる公共工事が増えるなどのメリットが大きい企業サイドがモチベーションになるよう工夫する必要があるのかもしれませんね。
テキスト
事業者がCCUS導入を検討すべきタイミング
いくつかケースを挙げてみました。50%を超えた現在はメリットを感じやすい時期かもしれません
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公共工事への参入・継続が目的の場合
代表的なタイミングは公共工事に参加するときです。
自治体によっては入札要件にCCUS登録を義務付けているところも増えてきました。
国(国交省)の工事ではすでに2023年から必須要件になっていて、今後もこの流れは拡大していくものと思われます。
今入札している自治体が必須要件にない場合でも、急に条件が加わった瞬間に一瞬競合が減って大きい工事を受注できるチャンスが来るかもしれませんね。
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元請からの要請
CCUSは大手ゼネコンから広がっています。
大手企業ではCCUSの標準化が進んでいて自治体同様現場入場に「CCUSカード必須」の通達が来るのも時間の問題でしょう。
そういった大手との距離感が近い事業者は早めの対応をお勧めします。
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人材管理や社内体制の見直し時
技能者の処遇改善や人材育成の制度化を検討している時や、 従業員のスキルや資格を一覧管理したいと感じた時はまさにシステムの活かし時です。
同じく労務管理が苦手な方なども、CCUSと併せて管理することで楽になるかもしれません。
人材の確保・定着に活用すれば技能者のモチベーションにもつながります。
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建設業許可の新規取得や更新、経審受審時
今はまだ連携は薄いのですが、一部評価項目で「CCUS登録者数」や「レベル判定」などが活用されてます。
特に経審などでは、加点項目にもなってておかしくないのですが、今のところ直接の加点要素にはなっていませんが、社会保険加入状況などの項目取りこぼしなどの点で間接的に評価を上げるのに役立ちます。
新規許可、更新のタイミングは特に後者の理由ですね。
同時だとあまり意味はないですが、申請の前にCCUSを登録しておくと、経管や専技の常勤性や経験、社会保険加入状況など立証するものが多いので、このあたりの立証資料集めがだいぶ楽になります。将来的に連動が強化される可能性も十分あるので、このタイミングで導入もよいでしょう。
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補助金・支援制度を利用できる時
国や都道府県が補助制度をつくって導入を応援しているタイミングなら好機です。
カード発行費や機器導入費はやはり負担ですから、きっかけになれば補助する側も本望でしょう。
また、導入した事業者が対象の助成制度もあるようです。
社労士さんと密な連絡を取っていると勧めてくれるかもしれません。
その他業界内の情報交換にアンテナを張っていれば意外とお得な情報はあります。
もうちょっと様子見でいいのはどんな場合?
導入メリットが薄いケース
遅かれ早かれ波は来ます。
基本的に「いらない」というケースはないといっていいでしょう。
ある種の陰謀論的な意味を除けばマイナンバーカード作って使わなくても損はないのに近いです。
とはいえマイナンバーと違いタダではないので見送るという選択肢もあるでしょう。
下記のような事業者さんは様子見もありです。
・公共工事や大手元請に縁がなければ特に急ぐ必要もありません。
情報収集だけしといて、時が来たと思ったときにはじめてやるので十分です。
・一人親方や常用雇用者が少ない事業者も、履歴管理の必要性がそれほどないのでまだメリットを感じられないかと思います。(入場要件にCCUS登録とかの場合は注意)
・リアルなところでは、読取り端末やICカード管理の負担に耐えられないとか、高齢者や外国人の技能者の現場運用で混乱しそう、という事業者はまず準備を整えるのが先決ですね。
こういった事業者はしばらく様子見でもいいでしょう。
ただし、「今じゃない」=「いらない」ではなく、「準備期間と見極めが必要」という意味合いが強いです。
目的、用途が定まったシステムなので、「使えねーや。税金の無駄遣いしやがって」と中止になるようなことはないでしょう。 遅かれ早かれほとんどの事業者が登録することになる可能性が高いです。そう遠い時期ではなく、50%を超えた今、登録は加速して普及すると思われるため、いつ導入するかを判断するフェーズにきているでしょう。
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