出入国在留管理庁(入管)が公表している在留資格審査期間

実際に処理に掛かった期間については、入管のHPで平均日数として公表されています

在留資格の認定・更新・変更にかかる処理期間については、入管のHPで、「在留審査処理期間(日数)の公表について」平成29年度から、全国の地方出入国在留管理局における在留審査の処理期間の平均日数を公表します。※1 令和6年10月許可分から1月ごとに公表します(処分日を基準としています。)。
として公に公開されています。
くわしくはこちら

公表されている処理期間を踏まえて、今回は弊所が実際に経験した実例をご紹介します。

実例は「技人国」での在留期間の更新申請となります。

行政書士の先生方は、このような平均処理期間などを基に在留期限が近付いてきたら、予め余裕を持ってお付き合いのある外国人や雇用元の企業などのクライアント様にその旨をご案内し、今回のお手続きもサポートさせていただけるかを確認し、再度受任に至るという形が多いのではないでしょうか。
弊所も例にもれず、そのような営業も行っております。

今回、「技術・人文知識・国際業務」通称「技人国」での在留期限が2025年3月28日の外国人Aさんを雇用しているクライアント様に、余裕を持って1月の段階でご案内をしました。
ありがたいことに今回の更新申請もお手伝いさせていただけることになり、ご本人の意思確認もしたうえで、必要書類の作成や収集を始めたのでした。
ちなみにこちらのクライアント様ですが、東京と横浜に会社があり、横浜の方にお勤めの外国人Bさん(同じく「技人国」で在留期限は2025年3月29日まで)の更新手続きについても再度サポートさせて頂けることになったため、同時進行で業務を進めておりました。
そしてご本人やクライアント様の多大なるご協力もあり、無事に2月13日に2名様の申請を取り次ぐことができたのです。
この時点で在留期限まで1ヶ月半。
日数も十分に余裕があり、資料についても弊所の2名の申請取次行政書士で何度も確認して雇用状況、ご本人の状況についても懸念点の見当たらないものと自信を持って提出したものであり、あとは入管からの連絡を待つだけという状況でした。 ところが・・・

申請からちょうど1ヶ月経った3月12日

入管から連絡がありました!

Bさんの在留期間更新の承認が下りたとのいう内容でした。
すぐにクライアント様およびBさんに連絡をして、郵送での受取の手配を進めました。
その時は「横浜入管と東京入管で処理する件数も異なるだろうし、多少のタイムラグはやっぱりあるだろうな。」という程度の想いで、Aさんの方の連絡が来たらすぐに手配できるように準備を進めておりました。
数日後、無事にBさんの新しい在留カードが到着し、Bさんにお渡ししました。
その際クライアント様には「間もなくAさんの方も連絡がると思いますので今しばらくお待ち下さい。」という案内もさせて頂きました。
3月中旬の出来事でした。

その後、緊張の日々が続くことに・・・

平日は心休まらない日々

それから数日が経過し、気が付けばAさんの在留期限である3月28日まであと数日となっていました。
クライアント様からは「間もなくAさんの在留期限となりますが、進捗はいかがでしょうか。」との連絡もありました。
それもそうですよね。
雇用元からしたら在留資格のない外国人を雇用している状況になってしまうんじゃないかと心配になるのも無理はないですよね。
クライアント様には※【特例期間】に該当し、5月28日まではこれまで通り滞在、就労していても問題ない旨を説明し、ひとまずはご安心いただきました。

※特例期間

在留カードを所持している方が、在留期間更新許可申請又は在留資格変更許可申請を行った場合において、当該申請に係る処分が在留期間の満了の日までになされないときは、当該処分がされる時又は在留期間の満了の日から二月が経過する日が終了する時のいずれか早い時までの間は、引き続き従前の在留資格をもって我が国に在留できます。(出入国在留管理庁HPより)

とは言うものの我々としても早く承認が下りて欲しい思いはクライアント様と同じです。
Aさんご本人にいたっては、もっと不安だったであろうことは容易に想像できましたし。
そのため入管から連絡がある可能性のある平日に関しては、どこにいても即対応出来るようにお預かりしている在留カード等、そして封筒一式を常に持ち歩いて行動していました。
非常に大事なものですので紛失など絶対しないようにと、常に緊張感に付き纏われる日々でした。
仕事終わりに酒席に参加したとしても酔いに身を任せるなんてとても出来たものではありませんでした。
もっとも社会通念上、普段から酔いに身を任せるなんてことはしていませんが・・・

それから無残にも時は経ち・・

4月も後半に

月日が流れるのは早いもので、あっという間に4月も後半になってしまいました。
1日に何度も入管オンラインで申請状況のステータスを確認する日々です。
もちろん鞄の中には「緊張感」が常に入っています。
その間、詳細な回答は得られないのは分かってはいるものの、何度も入管に電話をするも一向に繋がらなかったことも付け加えておきます。
当然クライアント様、そしてAさんからも確認の連絡は頂戴しております。
そして非常にも5月が「これでもまだ5月なのか?」と疑うような気温とともにやって来ました。
2月13日の申請から2カ月半以上。 
特例期間の終了まで1ヶ月を切ったわけです。
さすがにここまで来ると、我々の知らないところで許可が下りない理由(我々に申告していない日本での犯罪歴が発生していたとか)があるのかと考えたり、不許可という最悪の結果が出た時のことも少しずつ視野に入れなくてはと思い始めていました。
不許可となってしまった場合を考慮して特例期間終了のタイミングを逆算し、帰国の準備をしておかなければいけないのかなどを確認したくて入管のインフォメーションセンターに確認したところ、「特例期間の終了までに審査結果が出ないことはゼロではないです。」という恐ろしい回答と「帰国の準備などについてはギリギリになったらご本人と共に入管窓口でご確認下さい。」という回答を得ることができました。
我々の心中としては、「もう今がギリギリなんです。」という気持ちでした。

特例期間終了まであと3週間を切り

ついに直接入管へ

時は5月14日。
もうさすがにということで、クライアント様にお仕事のスケジュールを調整していただき、Aさんとともに品川の入管に直接現在の状況と今後の対応方法を問い合わせに向かいました。
ご存じの方も多いかと思いますが、入管窓口は日々混雑しており問い合わせをするのにも数時間待ちは当たり前の状態なんです。
いつもの通り数時間の待ち時間に耐え、我々の番号が呼び出されました。
そこでインフォメーションセンターから得た、「ゼロではない」回答について確認すると「特例期間を過ぎることは絶対にないです。我々の不作為として訴訟問題になりかねない事なので特例期間内に必ず連絡はします。」との回答をいただきました。
安堵の想いと「??」を抱きながらも帰国の準備をする必要はないという言質を得ることが出来ました。
そして「早ければおそらく今週中には連絡できると思いますが、万が一5月26日や27日など直前になった場合は、郵送ではなく直接窓口に受取に来ていただくことになります。」との説明。
その場合はもちろん対応しますと返事をしてその日は退散しました。
【万が一】というのは数字以上の確立に換算されるようで週末、翌週と何もなく過ぎゆき、まさに【万が一】の【一】である5月27日に連絡があり、窓口受取に変更するので取りに来てほしいとのことでした。
窓口受取の場合在留カードの他にパスポートも必要となるため、別件の対応を終わらせ急いでクライアント様の会社へ伺い預かり証と引き換えにAさんからパスポートをお預かりして、一路入管へ急ぎました。
案の定また長時間の待機の末、当日最後の対応者としてなんとか無事に更新済の在留カードを受け取ることが出来ました。
念のため今回どうしてここまで時間が掛ったのか伺うと「申請数が大量なのと、人が足りないんです・・。」と仰ってました。
日々忙しく働かれているのかと、正直頭が下がる思いでした。
もし今回不許可だったらまた別の感情になってしまっていた可能性は否定出来ませんが。

新しい在留カードを確認

え!?なんで??という記載が

やっとの思いでカードを受け取り誤字などがないかを確認していると、なんで??と思う数字が。
【在留期限2026年5月27日(1年)】
元々国の裁量行為ですしどうにも出来ないことではあるのですが、Bさんは最長の5年の許可が下りていたので、とても複雑な思いでした。

今回の件で反省すべき点としては1ヶ月半前の申請で余裕があると思ってしまっており在留期限の3カ月前から申請可能な中で3カ月前に申請をしなかったこと、入管のHPで公表されている平均日数にしてもそれはあくまで平均であることだと思っています。

弊所も今後はさらに余裕を持ったご案内を心がけるつもりでいます。
これから在留資格の認定・更新・変更を予定している企業様、外国人の方につきましてもよほどの事情がない限りは本当にこれでもかというくらいの余裕を持って準備を進められることをお勧めします。

もちろんこれは在留資格についてだけではなく、その他の許可申請にも当てはまることだと思います。
そのうえで、ご自身で全て手続きをされる時間がない方などは専門家にご相談いただくことを検討されるのも良いかもしれません。

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